top of page
  • indiegraphic

若野桂 Moshino's Works for Girl Studio

自分の好きな画集を紹介するBlogを書くことを決めた時から、最初に紹介するのは若野さんの作品と決めていた。それくらい大きな影響を受けたイラストレーターです。今回紹介するのは、そんな偉大なるイラストレーターの魅力が詰まった画集「Moshino's Works for Girl Studio」。この作品を見てすぐ、Macを買うために深夜バイトをはじめ、大学にも行かず、ただただ若野さんのイラストを見よう見まねで描いていた日々を懐かしく感じます。


あれから20年近く、結局のところ自分には若野さんのような才能はなく、イラストレーターになることを諦めデザインの世界へと道を変えることになりましたが、今日までずっとイラストレーターへの強い憧れを抱き続けたことが今のインディーグラフィックのスタイルに繋がっていると思うと、若野さん、そしてこの「Moshino's Works for Girl Studio」は自分の人生において非常に大きな意味のある存在と言えます。


この画集に収録された作品の多くに、若野さんが持つ毒っ気が詰まっていると勝手に解釈しています。その毒っ気を無機質で味気ないadobe illustratorのベジェ曲線で描くことで、誰にも真似できない世界を創っています。時代が進み、パソコンやソフトが進化したいま、改めてこの画集を見ると技術以上に大切なのは、その作家が持つ感性や世界観なんだろうと実感します。


最近、ふただび若野さんの真似事のようにイラストを描き始めました。20年前には気付くことができませんでしがた、うまい下手ではなく「自分の好きなものを好きに表現すればいい」。この画集からそんな当たり前だけど忘れがちなメッセージを感じます。




bottom of page